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ー土木工事の河川工事とは?役割と工事内容をやさしく解説ー


土木工事の河川工事とは?

土木工事の中でも「河川工事」は、洪水や土砂災害から地域を守り、水を安全に流すために欠かせない工事です。川は普段穏やかでも、大雨や台風のときには一気に水位が上がり、堤防の決壊や浸水被害につながるおそれがあります。河川工事は、こうしたリスクを減らし、安心して暮らせる環境を整えるための大切なインフラ整備といえます。

河川工事の基本的な目的

河川工事の主な目的は、大きく分けると次のようになります。
・洪水や氾濫を防ぎ、住宅地や農地、道路を守る
・川の流れを安定させ、河岸の崩れや土砂の堆積を抑える
・水辺空間を整備し、景観や利便性を高める

単に「水害を防ぐ」だけではなく、近年では散歩道や親水公園など、地域の憩いの場としての役割も重視されています。河川工事は、防災と暮らしやすさの両方を支える取り組みだと言えます。

新設・改修・維持管理の違い

河川工事には、「新設」「改修」「維持管理」という大きな区分があります。
・新設工事:新たな堤防や護岸、遊水地などをつくる工事
・改修工事:既存の堤防のかさ上げや護岸のやり替え、河道拡幅などの工事
・維持管理:草刈りや堆積土砂の撤去、ひび割れ補修など、川を良好な状態に保つための工事

川は長い年月をかけて少しずつ形が変わっていくため、一度工事をして終わりではありません。継続的な点検と維持管理があってこそ、河川整備の効果が生かされます。

代表的な河川工事の種類

河川工事と一口に言っても、実際にはさまざまな工種が組み合わさっています。堤防や護岸、河床の掘削など、それぞれに役割があり、現場の状況に応じて最適な工事が選ばれます。ここでは、代表的な河川工事の内容をわかりやすく整理してご紹介します。

堤防工事(築堤・かさ上げ)

堤防工事は、川の水があふれないようにするための基本的な工事です。
・築堤工事:新しく堤防を築く工事
・かさ上げ工事:既存の堤防を高くする工事

堤防の高さや幅、勾配は、想定される洪水の規模や周囲の土地利用を踏まえて決められます。堤防内部には透水を抑えるための土質の工夫や、法面の崩れを防ぐための保護工が施され、長期間にわたって安全性が保てるように設計されています。

護岸工事(河岸の保護)

護岸工事は、川の両側の土が流されないように、岸を保護する工事です。
・コンクリートブロックや石を積む護岸
・自然石や植生を組み合わせた環境配慮型護岸

流れが速い場所やカーブしている場所では、特に河岸が削られやすくなります。その部分を重点的に補強することで、堤防の基礎が守られ、周辺の道路や住宅地の安全も高まります。最近では、生き物のすみかや景観にも配慮した、やわらかい印象の護岸も増えています。

河道掘削・河床掘削

川底に土砂がたまりすぎると、川の断面が小さくなり、少しの雨でも水位が上がりやすくなります。そのため、重機を使って川底を掘削し、流れをスムーズにする工事が行われます。
・堆積土砂の撤去
・川幅や川底の形状の調整

この工事により、洪水時の水位上昇を抑えつつ、流れの勢いをコントロールできます。ただし、掘りすぎると河岸の崩れや地下水への影響が出る場合もあるため、慎重な計画が必要です。

河川工事の一般的な流れ

河川工事は、計画から完成までに多くのステップを踏みます。特に水を扱う工事のため、安全面や環境への配慮が重要で、事前調査や協議に時間をかけて進められるのが特徴です。ここでは、一般的な流れを段階ごとに見ていきます。

事前調査・計画・設計

最初に行うのが、現状を把握するための調査と計画づくりです。
・水位・流量・過去の洪水履歴の確認
・河岸の状態や周辺の土地利用の調査
・地盤調査や環境調査(動植物への影響など)の実施

これらを踏まえて、「どこをどの程度改修するか」「どんな工法を採用するか」を決めていきます。住民説明会や関係機関との協議が行われることも多く、地域と一体となって計画が固められていきます。

施工準備と仮設工

設計がまとまったら、いよいよ施工準備に入ります。
・工事用道路や仮設ヤードの整備
・仮締切(川の一部を仮にせき止める構造)の設置
・重機搬入や資材置き場の確保

河川工事では、水を完全に止めることが難しいため、仮締切や仮排水路を設けて作業スペースを確保します。この準備がしっかりしていると、安全かつ効率的に工事を進めることができます。

本体工事と仕上げ

準備が整ったら、堤防や護岸、河床掘削などの本体工事に進みます。
・土工事やコンクリート工事、ブロック据え付け
・法面保護、植生工、フェンスなどの付帯工
・撤去した仮設構造物の復旧や片付け

本体工事が完了した後には、検査を行い、設計通りに施工されているかを確認します。そのうえで、堤防上の道路や散歩道の整備、案内板の設置などを行い、地域の方が利用しやすい形に仕上げていきます。

河川工事で重視される安全対策と環境配慮

河川工事は、水辺での作業が中心となるため、道路工事とはまた違った危険もあります。作業員の安全だけでなく、川を利用する人や下流域への影響、自然環境への配慮も欠かせません。安全と環境を両立させることが、これからの河川工事に求められる大きなテーマです。

現場での安全対策

現場では、次のような安全対策が徹底されます。
・ライフジャケットや安全帯などの保護具着用
・増水時の作業中止基準の設定と水位監視
・重機と作業員の動線分離や立入禁止区域の明確化

川は急に増水することがあるため、天気予報や上流のダム放流情報もこまめに確認し、無理な作業は行わないように管理されます。安全管理がしっかりしている業者ほど、事故を未然に防ぎ、安定した品質の工事を提供しやすくなります。

環境への影響を抑える工夫

河川工事では、生き物や水質への影響を最小限にすることも重要です。
・工事時期を産卵期などと重ならないように調整
・濁り水が下流に広がりにくいよう仮締切や濁り防止シートを設置
・魚道やビオトープの整備など、自然と共生する工法の採用

こうした工夫により、防災性能を高めつつ、生態系や景観にも配慮した川づくりが進められています。

河川工事を依頼・相談するときのポイント

最後に、土地所有者や管理者の立場で河川工事を検討するときのポイントを整理します。小規模な護岸補修や法面保護であっても、川に関係する工事は専門性が高いため、土木工事が得意な業者に相談することが大切です。

相談先・業者選びのチェックポイント

河川工事を依頼・相談する際には、次のような点を確認しておくと安心です。
・土木工事業の許可や河川工事の実績があるか
・河川法などの関連法令についても説明してくれるか
・現地調査を行い、リスクや注意点を丁寧に共有してくれるか
・見積内容がわかりやすく、工事範囲や工期が明確か

川に関する工事は、場合によっては行政の許可や協議が必要になることもあります。その点も含めてサポートしてくれる業者であれば、手続き面の不安も軽くなります。

地域住民とのコミュニケーションも大切

河川工事は、周辺の住宅や農地、道路にも影響が及ぶことがあります。
・事前に工事内容や期間を周知する
・騒音や振動、通行規制についてわかりやすく説明する
・問い合わせや要望に対して柔軟に対応する

こうしたコミュニケーションを大切にすることで、工事期間中のトラブルを減らし、完成後も地域に受け入れられやすくなります。防災性の向上と暮らしやすさの両方を考えた河川工事は、長く安心して住み続けられる地域づくりにもつながっていきます。

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